花粉症は克服できる!!

花粉症の季節が、毎年やってきます。毎年春先になると、花粉に悩まされる方が多く、現在、日本人の約20%が花粉症だといわれ、また、花粉症にかかる人は年々増加傾向にあります。 そればかりか、1年中、花粉症に苦しむ方も多数おられます。しかし、その花粉症の根本原因も解明されつつあり、多くの場合、それは免疫バランスに関わるものと思われます。

  1. 花粉症って何?
  2. 花粉症にかかりやすい体質は?
  3. 花粉症の人が増えているのは何故?
  4. 花粉症という病気とその原因物質は?
  5. 花粉症はどうしてかかる? その1.(花粉症発症のメカニズム)
  6. 花粉症はどうしてかかる? その2.(花粉症の根本原因)
  7. 花粉症発症の根本原因である「免疫バランス」の崩壊とは?
  8. 花粉症の予防は万全ですか?
  9. 花粉症の治療はどんなもの?


花粉症って何?

花粉症とは?
「季節性アレルギー性鼻炎」もしくは「季節性アレルギー性結膜炎」とも呼ばれ、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因(アレルゲン)となって、鼻みず・くしゃみ・鼻づまり、 目の充血やかゆみ、流涙などの諸症状を惹き起こす、アレルギー性の病気です。

花粉症は、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などとセットでかかってしまう人が少なくありません。人によっては、一度にかからなくとも、時期をずらしながら、花粉症だったり、アトピーだったりさまざまな諸症状が現れることもあります。



花粉症にかかりやすい体質は?

花粉症にかかりやす体質を整理してみますと、下記の様になります。

 @両親、特に母親が花粉症にかかっていたか、アレルギー体質である。
 A子供のころ食物アレルギーだった。
 B体内に悪い脂(飽和脂肪酸)が多い。
 C体内に活性酸素を取りのぞくSOD(体の各細胞にひとつづつ存在する抗酸化酵素)の量が少ない。
 D乳酸菌など善玉菌の減少で腸内環境が悪い。
 E自律神経が乱れやすい。
 F体内でIgE抗体を作りやすい。
 G免疫力が低い。



花粉症の人が増えているのは何故?
理由 花粉症が増えるその訳
幼児期の過保護 都会から土が消え、現代っ子は自然から、免疫が、試され学習する機会が減り、また、過保護で外で遊ばなくなり、肉体的・精神的に過度なリラックスモードで、これまた、免疫が、試され学習する機会がなく、花粉症などアレルギー予備軍となっている。
低体温の増加 若年層にまで35度代の低体温者が増えた。体温が低いと免疫も下がる。免疫が下がると体温も下がる。この悪循環は花粉症だけではなく万病の元。
大人も子供も
ストレス社会
アレルギー症状は自律神経と深くかかわっているため、ストレスで自律神経の調節が乱れ、免疫バランスも崩れ、花粉症の症状も出やすい。
スギ花粉の増加 昭和30年代、盛んに植林されたスギが樹齢30年を超え、花粉を多くつけるようになったことに加え、その建築資材としての価値が下がり、手入れもされないまま放置されていることが、花粉の飛ぶ量を増やし、スギ花粉症を増やしている。
住環境の変化 サッシの普及などで住居の気密性が高まった結果、ダニやハウスダストが増加、シックスハウス症侯群、アレルギー体質の人が増え、比例して花粉症も増えた。
食生活の変化 野菜を食べず、偏食、外食、インスタント食が多く、ために栄養バランスが悪く、腸内環境も悪い。高タンパク、高脂肪の肉、菓子類など悪玉脂肪の摂取が増え、また、食品添加物の氾濫で常に身体が酸化状態で、免疫力を低下させ花粉症の予備軍となる。
許可使用されている食品添加物は、日本363種類、米国180種類、英仏各15種類。日本の食品添加物の消費量は年間一人当たり4.5Kg。ふざけるな!
大気汚染 車の排気ガス中の微粒子や炭酸ガスが原因となって、花粉症などアレルギーを起こしやすくさせている。
舗装道路 雨とともに土の中にしみ込むはずの花粉が、アスファルトの上に残り続けるようになったことも花粉症の一因。
根治できない 花粉症を、医療現場で完治できないでいる。それは花粉症の根本原因が解明されていないことによる。花粉症の治療をその場しのぎの、対症療法ばかりやっている。



花粉症という病気とその原因物質は?

人間の体には、体内に侵入しようとするウイルスなど外敵(異物)を排除しょうとする働き(免疫機能)がありますが、ストレスなど様々な要因で免疫機能のバランスが崩れると、人によってはアレルギー反応が起こり、無害な植物の花粉にまで免疫の過剰反応が働き、花粉症にかかります。つまり花粉症は、直接的にはスギやヒノキなどの花粉(原因物質=アレルゲン) にアレルギー反応を起こして発症します。

アレルギー反応とは?
本来、人間の体には、外部から体内に侵入してくる、体の成分とは異なる外敵に対して、退治しようとする免疫のしくみがあります。侵入してくる異物を抗原といい、それに対抗して体が作る免疫物質を抗体といいます。再び異物(抗原)が侵入してくると、正常には抗原抗体反応(免疫)が行われ正常に免疫機能が働くわけですが、この本来は体を守るはずの抗原抗体反応が、同じ異物に対して「侵入→攻撃」を繰り返している間に、無害であるはずの花粉など異物に対して過剰に働いてしまい、鼻水・くしゃみ・鼻づまり、目の充血やかゆみ、流涙など体にとって都合の悪い結果をひき起こします。これがアレルギー反応です。

「アレルギー反応」は、「免疫」と反応の仕組みは同じですが、体にとっては、病気をひき起こす誤った「免疫の過剰反応」です。

アレルギーが目や鼻でおきると 花粉症
      気管支でおきると 喘息
      皮膚でおきると  アトピ−

花粉症の種類と原因物質(アレルゲン)は?
花粉症には、「季節性アレルギー性鼻炎」及び「季節性アレルギー性結膜炎」の二つがあり、その他に花粉症ではりませんが類似する「通年性アレルギー性鼻炎」及び 「通年性アレルギー性結膜炎」の二つがあります。

花粉症の種類 症状の期間 原因物質(アレルゲン) 症状
季節性アレルギー性鼻炎
季節性アレルギー性結膜炎
(花粉症)
アレルゲンとなる花粉が飛ぶ季節にだけある症状 スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカバなどの花粉、日本では、花粉症を引き起こす植物は約60種類 鼻みず・くしゃみ・鼻づまり、目のかゆみ・なみだ・充血など、時には、喉・皮膚のかゆみ、下痢などのをともなう炎症。
通年性アレルギー性鼻炎
通年性アレルギー性結膜炎
アレルゲンが1年中あるので、1年中ある症状 ダニ、家の中のちり(ハウスダスト等)、ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛、フケなど 上記と同様の炎症。
喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがある。

花粉症は厄介な病気である!
花粉症は、「季節性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性結膜炎」をほぼ同時にかかる場合が多い、炎症をともなった病気です。
さらに、最近、「花粉症」と「通年性アレルギー性鼻炎・結膜炎」の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人も増えており、ほぼ1年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりに悩まされるという人も少なくない病気です。

「花粉マクロファージT細胞B細胞抗体肥満細胞ヒスタミン知覚神経くしゃみ、鼻水」と言う流れは、一連の花粉症にかかるアレルギー反応の流れのひとつです。この流れの中で、「くしゃみ、鼻水」がでるのは、いずれも体を花粉から守ろうとする正常な防衛反応ではありますが、あくまでもそれは「見かけの症状」でしかありません。本当に問題にすべき花粉症の症状は、花粉侵入箇所などへの厄介な炎症です。

@炎症の原因:花粉症における炎症とは、分泌されたヒスタミンなどの刺激により、花粉侵入箇所などの毛細
 血管が広がり、血流が加速、その箇所に血液が集中するために、その箇所に腫れ・発熱が発症したものです
 しかし、発熱などの炎症は、自然治癒される過程においてとても大事な症状です。ウィルスなどの抗原は総
 じて熱にとても弱いからです。風邪で高熱が出るのもそういった理由によるものですが、花粉となると・?
A炎症の防御:一方炎症とは、防御反応のひとつで、体の中に起こった異常を元どおりにしようとする自然治
 癒の正常な反応です。この自然治癒の過程を見ますと、炎症の発症により傷ついた箇所では、血管内から
 顆粒球のひとつである好中球やマクロファージなどの白血球が集まり、侵入異物を退治し、傷ついた組織を
 元通りに修復します。この過程で炎症箇所において活性化されたマクロファ−ジは、サイトカインなどを分
 泌します。分泌されたサイトカインは、炎症の促進・制御にきわめて重要な役割を果たします。

以上のように、炎症とは、傷ついた組織を修復するために起こる生体の正常な自然治癒反応です。
しかし花粉症では、上記、「@の炎症の原因の真犯人をいまだ特定できず、またAの様に炎症を正常に防御できず、炎症箇所がなかなか自然治癒されない」と言う厄介な問題を抱えています。

この様に花粉症は、厄介な問題を抱えた病気と言う認識が必要です。
この病気は、花粉症以外のアレルギー症状のアトピーや喘息は言うにおよばず、他の隠れた病気のシグナル、他の病気を引き起こすかも知れないシグナルでもあります。花粉症を侮るべきではありません。



花粉症はどうしてかかる? その1.(花粉症発症のメカニズム)

花粉症は、花粉に接触したからといってすぐに発症するわけではありません。花粉に接触するたびに体内に「IgE抗体」が蓄積され、それが、ある水準に達して始めて花粉症発症の準備がととのった状態になります。

体内で作られる抗体は、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類ありますが、花粉症などアレルギー反応に介在する抗体は「IgE抗体」です。血清中のIgE値が異常に高い人の場合、ほとんどが花粉症・アトピー・喘息等のアレルギー症状を示します。

花粉症などアレルギー反応で、「IgE抗体」が作られる事が、すでに異常!
本来IgE抗体は、腸に侵入した寄生虫からの感染を撃退する役割をもつ抗体です。また本来、鼻粘膜などへの細菌侵入には、IgG抗体がその任にあたっています。鼻粘膜などでIgG抗体が活性化していると、IgE抗体の出番はありません。なのに花粉症において鼻粘膜などでIgE抗体がその任にあたるのは何故でしょう。つまり、鼻粘膜についた異物の処理に、IgE抗体が作られること自体がすでに異常、と言うべきです。
なぜ、IgGではなく、IgEが作られるのか? 確たる答は出ていませんが、日常生活の無菌化により、IgG抗体の出番がなくなってしまったのが一因ではないでしょうか。また、生活環境の変化で、花粉や大気を漂う化学物質のちりなど、今まで出合ったことのない魔物の出現で、免疫系が戸惑っているためではないでしょうか?
花粉症は都会に多い現象です。

40代以上の方なら記憶にあると思いますが、昔の子供は時にアオバナ、ミドリバナを垂らしていたものです。あれは、IgG抗体が鼻粘膜などに侵入してくる雑菌と戦った後の残骸です。砂場で遊んでいる途中で、ハナクソをほじくったりしていれば、日々雑菌が侵入していたはず、そんな「ライフスタイル」が、免疫系を鍛えていたのでしょう。免疫系は、過保護になって、本来の役割を、徐々に失いつつあるのでしょうか?

花粉症を発症させる「IgE抗体」が作られるプロセスと働きは?
@抗原(細菌など)が鼻や目などの粘膜に取り付くと、抗原が粘液に溶けだし、
Aこの溶けだした抗原がリンパ球の一つであるマクロファージに取り込まれて異物と認識、ただちにその情報
 がTヘルパー細胞に伝達され、
B伝達されたTヘルパー細胞がその侵入抗原を敵か否かの判断を下し、敵の場合、B細胞に攻撃命令がだされ、
Cそれを受けてB細胞が、抗原に対抗するIgE抗体を、次に備えた物まで含めて、適量作り出し、
D作り出されたIgE抗体は、対抗する抗原を攻撃撃破し、一部のB細胞などに攻撃対象の記憶が残り、免疫を獲
 得します。

上記「IgE抗体が作られるプロセスと働きは」、正常な抗原抗体反応(免疫)ですが、正常な場合はIgE抗体が適量作られるのに比べ、花粉症などアレルギー反応では、それが大量に作られてしまいます。
では何故、花粉症においては、「IgE抗体」が大量に作リ出されたしまうのでしょうか?

花粉症における「IgE抗体」が大量に作られるプロセスは?
@花粉が鼻や目などの粘膜に取り付くと、花粉のタンパク質が粘液に溶けだし、
Aこの溶けだした花粉のタンパク質がリンパ球の一つであるマクロファージに取り込まれて異物と認識、ただ
 ちにその情報がTヘルパー細胞に伝達され、
B伝達されたTヘルパー細胞がその侵入異物を敵か否かの判断を下す際、侵入花粉をその都度、誤って敵とみな
 してしまった結果、その都度B細胞に攻撃命令がだされ、
Cそれを受けてB細胞が、敵とみなされた花粉に対抗するIgE抗体を、その都度作り出します。
Dこの様にして作り出されたIgE抗体が、結合しやすい性質を持った顆粒球の「肥満細胞」と結合するため、
E花粉と接触するたびにその都度作り出されるIgE抗体は、こうして体内に大量に蓄積されてゆきます。

その結果、花粉症を発症させる!
上記のように作られた「IgE抗体」が「肥満細胞」の表面に次々と結合して、あるレベルに達した段階を「感作が成立した」と呼び、花粉症などアレルギー反応の準備が出来上がった状態となります。こうした人が再び花粉に接触すると、くしゃみ・鼻水などの花粉症の初期症状が現れやすくなります。こうした状態のところにさらに花粉の抗原が侵入すると、肥満細胞に結合したIgE抗体が抗原とみなされた花粉ををキャッチして結合し、この繰り返される反応が刺激となって肥満細胞が活性化、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、これらが過剰に毛細血管や知覚神経を刺激することで、くしゃみ、鼻水をともなうアレルギー反応をひき起こし、花粉侵入などの箇所を炎症させる花粉症を発症させてしまうのです。



花粉症はどうしてかかる? その2.(花粉症の根本原因)

何故、花粉症は根治出来ないの?
@花粉症は、アトピー性皮膚炎、気管支喘息など他のアレルギー症同様、遺伝的なものが根本にある。
A花粉症が何故増えるのか、様々な理由がある。
B花粉症の原因物質はスギやヒノキなどの花粉である。
C花粉が体内に入ると「IgE抗体」が大量に作られ、結果、アレルギー反応をひき起こして花粉症にかかる。

ここまで判れば、花粉症撲滅の峠は越えたようにも思われるのですが・・・・!?

しかし花粉症は一向に減る兆しを見せません。むしろ増加傾向にあります。現にこの20年の間に、花粉症やアトピー性皮膚炎、気管支喘息は大変な勢いで増えました。たとえば、最近発表された国立生育医療センター研究所の調査によれば、1970年代生まれの若者の九割がスギ花粉やダニでアレルギーを起こしやすい体質を持っているといいます。1950〜60年代生まれでは四、五割ですから、いかに花粉症などアレルギー体質が増えてきているかがわかります。
日本で初めて花粉症が報告されたのは、1961年(スギ花粉症は1964年)のことですが、1970年以降、花粉症の患者数は増加の一途をたどっており、現在、日本人の約20%が花粉症だと言われています。つまり、日本人の5人に1人が、花粉症の患者であるといわれます。中でも多いのがスギ花粉症で、その約8割を占めています。

では、ここまで判っていて、どうして現代医学は、花粉症を根本から治療できないのしょうか?
また、同様な、遺伝的に花粉症体質の方が、おなじ環境の中で、ある人は花粉症にかかり、ある人は花粉症にかからないのは何故でしょうか?
それこそそれが問題で、花粉症発症には、花粉と言う原因物質や遺伝体質、IgE抗体の大量生産だけでは、その発症の根本原因を説明することは出来ません。ゆえに、花粉症の根本原因を特定する必要があります。

まず、花粉症が発症する根本原因は何?
花粉症発症には上記「花粉症にかかりやすい体質とは?」でも指摘しましたが、遺伝的なもの、内蔵機能の低下、自律神経の乱れ、IgE抗体を作りやすい、免疫力の低下など、花粉症体質が大いに関係しているのですが、中でも、免疫力は最も重要な鍵です。
免疫力低下による「免疫バランス」の崩壊は、様々な病気をひき起こす元凶です。後にふれますが「免疫バランス」とは、それぞれの免疫細胞が、その役割をそれぞれ正常に行うと言うことです。

アレルギーは、侵入した異物に対して「免疫の過剰反応」によって発症するものです。花粉症もしかりです。しかしこの免疫の過剰反応とは、決して、「免疫力が高い」と言うことと同義語ではありません。「免疫のバランス」が崩れたから免疫の過剰反応が起こるのであって、「免疫力が高い」から免疫の過剰反応が起こるのではありません。

「免疫の過剰反応」とは、異物(抗原)を排除しようとして、免疫細胞である 白血球が必要以上に働き、1.体に不快な花粉症などのアレルギー症状をもたらしたり、2.体内の正常な細胞まで攻撃誤爆(自己免疫疾患)してしまう状態を言うのですが、
花粉症の場合は、上記、「アレルギー反応におけるIgE抗体が大量に作られるプロセス」で指摘したとおり、
 @Tヘルパー細胞が、侵入した花粉が無害であるにもかかわらず有害と誤って認識し、
 A花粉が侵入する度に、B細胞にIgE抗体を作らせ、
 B肥満細胞と結合してIgE抗体が体内に大量にに蓄積され、それが一定量を超えた時、
 C度重なる侵入花粉がIgE抗体と結びつき、上記1.の「免疫の過剰反応」が起こり、
ついには、花粉症をひき起こしてしまうのですから、これをもって「免疫力が高い」などとは、どうひいき目に見ても言えるものではありません。花粉症発症の初期段階において、白血球の中のリンパ球の中のTヘルパー細胞が、侵入花粉を誤って敵とみなして必要以上に働くことは、「免疫力が高い」こととはほど遠いものです。ここを勘違いするから、「免疫抑制」を主眼とする、花粉症治療が巷でまかり通るのです。

「免疫の過剰反応」は、「免疫力が高い」現象ではなく、「免疫の異常」な現象です。異常とは、正常ではなく、「乱れている、狂っている、バランスを欠いている」状態です。それぞれの免疫を司る細胞たちが、何らかの理由でバランスを欠いている状態です。すなわち、「免疫の過剰反応」とは、「免疫バランス」が崩壊した状態です。
したがって、花粉症は、「免疫バランス」が崩壊した結果、発症します。

花粉症発症のきっかけを作る真犯人!
そもそも花粉症は、Tヘルパー細胞が正常に働かなかったがために発症しました。Tヘルパー細胞は、免疫を司る細胞の中では司令官の役割を果たす細胞ですが、それが体にとって無害な花粉を、有害と誤って認識したために、花粉が侵入するたびに、誤った命令をB細胞へ指示、アレルギーの素であるIgE抗体を大量に作らせてしまいました。
言い換えるならば、Tヘルパー細胞が正常に働いてさえいれば、「花粉症にかかりやすい体質」の方であっても、花粉症を発症することはなかったのです。同じ環境の中で、親子、兄弟、双子が「花粉症にかかりやすい体質」であるにもかかわらず、花粉症にかかる人とかからない人がいるのはそのためです。

では、花粉症にかかる人は、何故Tヘルパー細胞が正常に働かなかったのでしょう?
この様な人にとっても、最初からTヘルパー細胞が異常だったわけではありません。度重なる花粉の侵入にも最初は正常に働いていたと思うのですが、ある日を境にその働きが狂い始めてしまったのです。それはすべての人に個人差のあるもの、トータルな免疫力そのものの差です。つまり、Tヘルパー細胞が正常に働けなくなった理由は、トータルな「免疫力の低下」によるものです。様々な生活環境、ストレスなどが引き金となって徐々に本来の免疫力が低下し、Tヘルパー細胞も正常に働けなくなってしまったのです。

花粉症発症のきっかけを作る共犯者!
花粉症発症のきっかけを作る真犯人は、Tヘルパー細胞でした。しかし、共犯者もいます。
免疫を司る白血球の中のリンパ球には、T細胞、B細胞、NK細胞があるのですが、T細胞の中にはさらに、Tヘルパー細胞(認識・命令)、Tキラー細胞(攻撃・殺傷)、Tサプレッサー細胞(攻撃停止・抑制)があるのですが、ここで問題なのは、Tサプレッサー細胞です。Tキラー細胞は文字通りがむしゃらに、花粉を抗原とみなして攻撃します。Tサプレッサ細胞の攻撃停止命令が無い限り攻撃します。またB細胞は、花粉を抗原とみなしてIgE抗体を作り続けるのですが、これまたTサプレッサ細胞の抑制中止命令がないと作るのを止めません。
この様にTサプレッサー細胞は、自分の役割を明らかにサボっており、花粉症発症のきっかけを作る共犯者です!
その共犯者はもう一人います。それはB細胞です。B細胞はTヘルパー細胞の命令に従って、IgE抗体を作るのですが、その際もうひとつの重要な役割を果たします。それは次に備えて、侵入抗原をしっかり記憶しておくことです。なのにB細胞は花粉などに対しては健忘症になってしまい、翌年もまた性懲りもなくIgE抗体を作り続けます。

花粉症の自然治癒のキーパーソンは眠っている?
花粉症の自然治癒のキーパーソンとは一体なんでしょう。それはサイトカインと言う物質です。
サイトカインは、花粉症など炎症で傷ついた箇所を修復する際、活性化されたマクロファージとTヘルパー細胞によって分泌され、Tキラー細胞など攻撃に関与する細胞を元気づけするのですが、一方、炎症の修復においても、攻撃の停止や抑制を行うTサプレッサー細胞やB細胞を元気づけます。
サイトカインは、免疫系の指揮命令を伝達する“メッセンジャー(情報伝達)”と”コントロール(制御)”の機能を担う物質ですが、花粉症の発症、治癒においては眠ったままだったのでしょうか?

花粉症の根本原因は、「免疫力の低下」による「免疫バランス」の崩壊である!
上記で見たように、免疫系は互いに互いを監視し合う、微妙なバランスの上に成り立っています。しかし花粉症などのアレルギーにおいては、免疫を司るそれぞれの細胞は、その役割を正常に果たしておりません。「免疫バランス」が崩壊した状態です。「免疫バランス」の崩壊の原因はというと、くどいようですが、それは何らかの原因による「免疫力の低下」です。

花粉症の見かけの症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまりの鼻炎ひとつを取ってみても、「この鼻腔の炎症は、@花粉による鼻腔の皮膚組織にアレルギー反応した症状であり、A花粉の侵入または破壊された鼻腔の皮膚組織を修復しようとする自然治癒反応」なのですが、鼻腔の皮膚に炎症ができるのは、もともと皮膚組織の免疫力が低いためであり、かつ炎症を癒そうとする自然治癒反応の段階にいたっても自然治癒されないのも、これまた免疫力が低いためであります。

したがって花粉症は、誤解を恐れずに言うならば、『「免疫力の低下」がきっかけで「Tヘルパー細胞」などが異常をきたし、「免疫バランス」が崩壊することによって発症、そのためにさらに「免疫力が低下」、ためになかなか治らない病気である』と、見るべきです。



花粉症発症の根本原因である「免疫バランス」の崩壊とは?

「免疫力のバランス」が崩れると、さまざまな弊害が起こる!
例えば、「免疫バランス」が崩れると、
@自己細胞の変質(死亡率が第一位のガンなど):私たちの体の中では、毎日、自己細胞が変質したガン細胞が
 作られています。しかし、免疫力を高めておくとガン細胞は、NK細胞やTキラー細胞などによって退治してく
 れるのですが、免疫力が低下すると、ガンにかかってしまいます。
A生活習慣病(心臓病など循環系、糖尿病など):最近の研究では、生活習慣病の多くが、免疫力の低下によっ
 て引き起こされていると、ここかしこで指摘されています。
  <↑上記の方は、免疫力を高める  ↓下記の方は、免疫力を調整する
B自己細胞への誤爆(自己免疫疾患):もし、味方(自分自身の細胞)を“敵”と誤認してしまったら・・・。自
 分自身の細胞が破壊され、慢性的な炎症を惹き起こします。不幸なことにこのような疾患に悩む方が多数お
 られます。
C過剰防衛(アレルギー):スギ花粉のように無害な外来異物に対して、過剰な免疫反応が生じると、不必要な
 炎症が惹き起こされます。

免疫系(免疫力)はバランスが命!
1.免疫を語る上で、白血球のリンパ球と顆粒球のバランスはとても重要です。
リンパ球と顆粒球のバランスが極端に崩れると、いろいろな疾病に見舞われます。リラックスモードの副交感神経が優位になるとリンパ球が増え→アレルギーなどを引き起こし、興奮モードの交感神経が優位になると顆粒球が増え→ガンなど組織の破壊を引き起こします。(安保徹教授の著書「免疫革命」を参照)

2.免疫系が正しく働くには、正確でスピーディな「無害・有害の異物の認識」、「適切な攻撃の開始と終了」の制御が重要な鍵となります。
その際、マクロファージなどが放出する免疫物質であるサイトカインは、免疫機能の中で非常に重要な役割を果たします。トランスファー因子をはじめとする各種サイトカインは、免疫系の指揮命令を伝達する“メッセンジャー(情報伝達)”と”コントロール(制御)”の機能を担います。

3.免疫系において、基本的に重要なことは、免疫の過剰反応(アレルギー)や、健康な自己細胞の攻撃(自己免疫疾患)をして消耗することのないように、迅速かつ有効的に反応することです。

 @如何に外敵に対して迅速に反応できるよう促すか。
 A如何に外敵を特徴づけ明確に認識できるように標識となれるか。
 B如何に排除した外敵を再確認し、再度の侵入者か否かの目標を定めるられるようにするか。
などの役割が、免疫系のバランス適応力を高める上では、これまたとても重要なことです。



花粉症の予防は万全ですか?

初めに、花粉症を理解するために『「免疫力の低下」がきっかけで「Tヘルパー細胞」などが異常をきたし、「免疫バランス」が崩壊することによって発症、そのためにさらに「免疫力が低下」、ためになかなか治らない病気である』と認識する必要があります。
この認識の上に立って、日々、生活環境の悪化から引起される体の異常(自律神経・免疫バランスの変調、免疫力低下、内臓機能低下など)に心を配り、 体内から花粉症を予防する必要があります。

花粉症にかかってしまう前、花粉症にかかってしまった後の予防は、どうすれば良いのでしょう?

1、日常、徹底して花粉を寄せつけないことが基本。外出時、花粉を吸い込まない!

  @プロテクター付のメガネやゴーグル、マスク、スカーフ、帽子を着用する。
  A服は、花粉がつきにくいスベスベした素材のものを選ぶ。
  B髪をコンパクトにまとめ、花粉が髪につかないようにする。
  C車の通風口は、花粉の侵入を防ぐために、閉じる。
  D花粉飛散の季節には、家の窓を開けない。
  E家に入る前は玄関先で、衣服や髪、持ち物についた花粉をはらう。
  F外出から家に帰ったら、手・顔・目・鼻を洗い、うがいをする。

2、上記、「花粉症体質」の方は、下記の表、「花粉症の治療」をご参照下さい。
  花粉症の予防、花粉症にかかってしまったら、特に、日ごろから、免疫のバランスを崩さない様
  に心がけそのために、日頃から免疫力を高め、特に「免疫力の調整」に留意しましょう。



花粉症の治療はどんなもの?

花粉症の改善には、体内の、免疫バランスの調整、腸内環境の整備(乳酸菌など善玉菌による腸管免疫の強化)、酵素の補給(特に、未消化タンパク質の分解)、 抗酸化物質による活性酸素の除去(各細胞、皮膚保護機能強化)、食生活の改善(天然ビタミン・ミネラル・善玉脂肪酸の補給)などを心がけましょう。
中でも免疫バランスの調整は、最も重要です
免疫バランスの調整とは、過剰反応気味の免疫状態(巷では、通常「免疫力が高い」状態と言われています)の場合は 免疫反応を正常に戻す、免疫力が低い場合は免疫力を高める、と言う調整です。

花粉症の治療は、病院などで薬物投与などが行われていますが、完治するこれと言った決め手はなく、日々悩んでおられるのが実状です。
どうして花粉症を、医療現場で完治できないでいるのでしょう。それは花粉症の根本原因が解明されていないことに起因します。花粉症の根本原因は、一口に言って、免疫バランスの崩壊です。したがって、 トランスファーファクターなどによる免疫バランスの調整が、いかに重要であるかを物語っています。「花粉症の根本原因が、免疫バランスの崩壊である」と言う視点に立って、花粉症で苦しんでおられる方は、是非、免疫力の調整を試みてください。きっと花粉症治癒への福音となることでしょう!

治療法 花粉症治療の内容 副作用・効果
@薬物療法 @内服薬:くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどを抑える抗ヒスタミン薬、
 抗アレルギー薬、ステロイド剤など種類は多い。
A点鼻薬:大半がステロイド系。非ステロイド系のものは、抗ヒスタ
 ミン薬が主成分、抗アレルギー薬など。
B点眼薬:ステロイドと抗アレルギー薬の併用。
内服薬は眠気、ふらつき肝障害、排尿痛、血尿、残尿感等が起こることも。ステロイドは依存症など様々な副作用がある
A減感作療法 減感作(げんかんさ)療法とは、原因となる花粉(抗原)を突きとめその花粉の成分を注射することによって、人為的に抗原にならしてしまおうという、いわば「予防接種」のようなもの。 効果が現れるまでに通常3〜4年。完全に花粉症が治る人の割合は約6割以下
B手術療法 ・花粉症のアレルギー反応で腫れた、下甲介の肉を切除して空気の通
 り道を作る「下甲介切除術」
・鼻の粘膜を焼く、「レーザー手術」
鼻づまり解消に有効。しかし、花粉症の症状が一時的に楽になるだけ。
A日常生活
 の工夫
・花粉量を少なくするために窓を開けない。
・室内に花粉が少ない状態を保つために、頭髪、衣服、洗濯物、布団
 についた花粉を持ち込まないように。
・プロテクター付のメガネやマスク、スカーフ、帽子などを着用。
付着した花粉をこまめに取り除くと、花粉症がましになる。
Bスキンケア ・皮膚の清潔:毎日の入浴シャワーが大切。
・皮膚の保湿:皮膚の保湿と潤いを与える。
・皮膚のかゆみ:爪を短く切り、なるべく掻かない様にする。
・咽頭の保護:風邪予防に喉などを直接保護する。
皮膚に保湿と潤いを与え、皮膚や喉のトラブルを直接抑え、皮膚からも免疫バランスを整え、アレルギーの症状を抑える。
C健康食品 ・体内の免疫バランスの調整に良いもの。
・体内の抗酸化のために良いもの。
・酵素や善玉菌で腸の環境を整えるために良いもの。
・身体に良い脂(飽和脂肪酸)を効率よく摂るために良いもの。
免疫バランスを整える上で欠かせない製品を選ぶ。免疫バランスを整えると、花粉症も治癒する。
D自然療法 ・漢方、温泉、海水などの自然的な花粉症治療。世界でも西洋医学
 以外の代替医療として注目。
リラックス、ストレス解消は、体質改善を図り、花粉症改善にも良い。
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